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数学Ⅰ「2次方程式・不等式」解き方の型 9選

最終更新:2026-10-15 / 執筆:すまげんちゃんねる

2次方程式・不等式では、因数分解・解の公式・判別式を使い分けます。

不等式は「方程式の解を求めて、グラフ(放物線)のどこが上か下かを見る」の2段階で考えます。符号の向きを間違えやすいので、最後に代表の値を代入して確かめましょう。

このページでは、2次方程式・不等式でよく使う解き方を 9 個の「型」に分け、それぞれ「使う問題・考え方・手順・例題・間違えやすい点・似た型との違い」の順に解説します。例題と解説はすべて当サイトのオリジナルです。

1. 因数分解で解く型

使う問題

左辺が整数の係数で因数分解できそうな 2 次方程式。

考え方

「積が 0 なら、どちらかが 0」を使う。右辺を 0 にそろえてから因数分解するのがすべての出発点。

手順

  1. 右辺を 0 にして ax²+bx+c=0 の形にそろえる
  2. たすき掛けで (px+q)(rx+s)=0 と因数分解する
  3. それぞれ =0 として x を求める(x=−q/p, −s/r)

例題

問題 x² − 5x + 6 = 0 を解け。

  1. (x − 2)(x − 3) = 0
  2. x = 2, 3

答え x = 2, 3

間違えやすい点

  • 解の符号(x=−q/p)を逆に書く。

似た型との違い

因数分解できないときは「解の公式の型」を使う。

2. 解の公式の型

使う問題

因数分解がうまくいかない(かけて c、足して b になる整数が見つからない)2 次方程式。

考え方

ax²+bx+c = 0 の解は x = (−b ± √(b²−4ac)) / 2a。値を代入して、根号の中を簡単にし、約分する。

手順

  1. a, b, c を符号つきで読み取る
  2. x=(−b ± √(b²−4ac))/2a に代入する
  3. √ の中を簡単にし、約分する(b が偶数なら b′=b/2 の公式が楽)

例題

問題 2x² + 3x − 1 = 0 を解け。

  1. a = 2、b = 3、c = −1 を代入
  2. x = (−3 ± √(9 + 8)) / 4 = (−3 ± √17) / 4

答え x = (−3 ± √17)/4

間違えやすい点

  • −b の符号、2a の「2」の書き忘れ、約分は分子全体で行う。
  • 分母の 2a を片方の項にしか書かない。

似た型との違い

b が偶数(b = 2b′)のときは x = (−b′ ± √(b′² − ac)) / a の形が速い。

3. 2次不等式(間)の型

使う問題

「(x−α)(x−β) < 0」の形。不等号が < か ≦ で、x² の係数が正。

考え方

グラフが下に凸なので、x 軸より下にある部分は 2 つの解の「間」。

手順

  1. 左辺=0 の解 α<β を求める
  2. x² の係数が正なら「<0 は 2 解の間」
  3. α<x<β と書く

例題

問題 x² − x − 6 < 0 を解け。

  1. (x − 3)(x + 2) < 0
  2. 2 つの解 −2 と 3 の間:−2 < x < 3

答え −2 < x < 3

間違えやすい点

  • 不等号の向きを逆にして「外側」と書いてしまう。

似た型との違い

不等号が > のときは「外側の型」。

4. 2次不等式(外側)の型

使う問題

「(x−α)(x−β) > 0」の形。不等号が > か ≧ で、x² の係数が正。

考え方

グラフが下に凸なので、x 軸より上にある部分は 2 つの解の「外側」。

手順

  1. 左辺=0 の解 α<β を求める
  2. x² の係数が正なら「>0 は 2 解の外側」
  3. x<α, β<x と書く(「または」の関係)

例題

問題 x² − 3x + 2 > 0 を解け。

  1. (x − 1)(x − 2) > 0
  2. 解の外側:x < 1、2 < x

答え x < 1, 2 < x

間違えやすい点

  • 「α<x<β」と間にしてしまう。
  • 「外側」を 1 < x < 2 と書いてしまう。

似た型との違い

不等号が < のときは「間の型」。

5. 次数下げの型 ★入試頻出

使う問題

x² = x + 1 のような条件があり、x³ や x⁴ の値、高次式の値を聞かれる。

考え方

条件式を使って x² を 1 次式に置きかえ続ければ、高次の式が x の 1 次式まで下がる。

手順

  1. x=p+√q から 2 次方程式を作る((x−p)²=q)
  2. 高次式を「2 次式×商+余り」の形に割る
  3. 2 次式=0 なので、余りの 1 次式に x を代入する

例題

問題 x² = x + 1 のとき、x³ を x の 1 次式で表せ。

  1. x³ = x · x² = x(x + 1) = x² + x
  2. もう一度 x² = x + 1 を使うと (x + 1) + x = 2x + 1

答え 2x + 1

間違えやすい点

  • 割り算の計算ミス、余りに代入するときの根号の整理。

似た型との違い

同じ単元の他の型とは、問題文の入口で見分けます。この型は「x² = x + 1 のような条件があり、x³ や x⁴ の値、高次式の値を聞かれる。」が目印です。目印に当てはまらないときは、上の目次から他の型の「使う問題」を見比べてください。

6. 判別式で解を判定する型

使う問題

「実数解の個数」「重解か」「異なる 2 つの実数解をもつか」を数値から判断する。

考え方

解の公式の √ の中身 D = b² − 4ac の符号を見れば、実際に解かなくても個数が決まる。

手順

  1. ax²+bx+c=0 の a, b, c を符号つきで読み取る
  2. D = b²−4ac を計算する
  3. D>0:異なる 2 実数解、D=0:重解、D<0:実数解なし

例題

問題 2 次方程式 x² − 4x + 5 = 0 の判別式 D と実数解の個数を答えよ。

  1. D = (−4)² − 4·1·5 = 16 − 20 = −4
  2. D < 0 なので実数解はない(0 個)

答え D = −4、0 個

間違えやすい点

  • c が負のとき −4ac の符号を取りちがえる。
  • b が負のとき b² の符号を間違える。

似た型との違い

「重解の条件の型」はこの D の考え方を、定数を含む式に使う。

7. 重解の条件の型

使う問題

「重解をもつとき、定数 k の値を求めよ」。

考え方

重解 ⇔ D = 0。D が k の式になるので、それを 0 とおいて k を求める。k² = ○ の形なら ± の 2 つの値になる。

手順

  1. 「重解をもつ」を D=0 と読みかえる
  2. D を文字定数 k(または m)の式で表す
  3. D=0 を解く。k² = ○ なら ± の 2 つの値になる

例題

問題 x² + kx + 9 = 0 が重解をもつような定数 k の値をすべて求めよ。

  1. D = k² − 4·1·9 = k² − 36 = 0
  2. k = 6, −6

答え k = ±6

間違えやすい点

  • k²=○ を解いて正の値だけを答える。
  • k = 6 だけを答えて −6 を落とす。

似た型との違い

「判別式で解を判定する型」は数値から判定、この型は D = 0 を満たす定数を探す。

8. 2次不等式の整数解の型

使う問題

「x² − 2x − 15 < 0 を満たす整数 x は何個?」のように、不等式の解と整数の個数がセット。

考え方

まず不等式を解いて範囲を出す。そのあと、範囲に入る整数を端の扱いに注意して数える。

手順

  1. 左辺を因数分解して 2 つの解 α<β を求める
  2. 下に凸なら <0 は α<x<β、>0 は x<α、β<x
  3. 範囲に入る整数を数える(端が整数のとき含むか確認)

例題

問題 x² − 2x − 15 < 0 を満たす整数 x は何個あるか。

  1. (x − 5)(x + 3) < 0 より −3 < x < 5
  2. 整数は −2, −1, 0, 1, 2, 3, 4 の 7 個(端は含まない)

答え 7 個

間違えやすい点

  • 「間」と「外側」を逆にする、端の整数を数え間違える。
  • 端の整数を数え忘れる(または含めてしまう)。

似た型との違い

「間の型」の応用。解の範囲を出したあとに整数を数える手間が加わる。

9. 解から係数を決める型 ★入試頻出

使う問題

「不等式の解が α < x < β であるとき、定数 p, q を求めよ」。解から逆に式を作る。

考え方

解が α, β なので a(x−α)(x−β) が元の式。展開して係数を比べればよい。不等号の向きから a の符号も判断する。

手順

  1. 解の端 α, β が分かるので a(x−α)(x−β) を考える
  2. 不等号の向きから、a の符号と「間」か「外側」かを確認する
  3. 展開して係数を比べる

例題

問題 x² + px + q < 0 の解が −1 < x < 4 であるとき、p, q を求めよ。

  1. 解が −1, 4 の間なので (x + 1)(x − 4) < 0
  2. 展開して x² − 3x − 4 < 0
  3. p = −3、q = −4

答え p = −3、q = −4

間違えやすい点

  • x² の係数 a を掛け忘れる、α+β の符号を逆にして p を出す。
  • α + β の符号を逆にして p を出す。

似た型との違い

「解から係数を決める」考え方は、解と係数の関係にもつながる。

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