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数学A「整数の性質」解き方の型 16選

最終更新:2026-10-15 / 執筆:すまげんちゃんねる

整数の性質は、約数・倍数・最大公約数・ユークリッドの互除法・不定方程式・n進法などを扱います。

どの問題も「割り算の余り」と「素因数分解」が出発点です。手順がはっきりしている型が多いので、型どおりに進めれば確実に得点できる単元です。

このページでは、整数の性質でよく使う解き方を 16 個の「型」に分け、それぞれ「使う問題・考え方・手順・例題・間違えやすい点・似た型との違い」の順に解説します。例題と解説はすべて当サイトのオリジナルです。

1. 最大公約数・最小公倍数の型

使う問題

「最大公約数」「最小公倍数」「2 数の積と GCD・LCM の関係」。

考え方

素因数分解して、共通の素因数を小さい方の指数で(GCD)、全部を大きい方の指数で(LCM)。

手順

  1. それぞれを素因数分解する
  2. 最大公約数=共通の素因数の(小さい方の)指数の積
  3. 最小公倍数=すべての素因数の(大きい方の)指数の積。a×b=G×L

例題

問題 12 と 18 の最大公約数と最小公倍数を求めよ。

  1. 12 = 2² × 3、18 = 2 × 3²
  2. GCD = 2 × 3 = 6、LCM = 2² × 3² = 36

答え GCD 6、LCM 36

間違えやすい点

  • 指数の大小の取り違え。

似た型との違い

ab = GCD × LCM という関係も使える。

2. 余りの計算の型

使う問題

「n で割った余りを求めよ」。大きな数のべき乗や積。

考え方

余りだけを取り出して計算する。「余りの積の余り=積の余り」。

手順

  1. a≡r (mod m) の形に、余りで置き換える
  2. 積・累乗は余りどうしで計算し、そのつど m でわった余りにする
  3. 累乗は周期を見つけると速い

例題

問題 7¹⁰⁰ を 6 でわった余りを求めよ。

  1. 7 を 6 でわった余りは 1
  2. 1¹⁰⁰ = 1 なので余りは 1

答え 1

間違えやすい点

  • 大きな数をそのまま計算してしまう。
  • 余りどうしの計算結果をそのまま答える。

似た型との違い

周期の型は余りがくり返すパターンを探す。

3. 約数の個数・総和の型

使う問題

「約数の個数」「約数の総和」。

考え方

素因数分解 p^a·q^b·… すると約数の個数は (a+1)(b+1)…。総和は各素数のべき乗の和の積。

手順

  1. n=pᵃqᵇ… と素因数分解する
  2. 個数=(a+1)(b+1)…
  3. 総和=(1+p+…+pᵃ)(1+q+…+qᵇ)…

例題

問題 36 の約数の個数と総和を求めよ。

  1. 36 = 2² × 3²
  2. 個数 = 3 × 3 = 9
  3. 総和 = (1 + 2 + 4)(1 + 3 + 9) = 91

答え 個数 9、総和 91

間違えやすい点

  • (a+1) でなく a をかけてしまう。
  • 指数に 1 を足すのを忘れる。

似た型との違い

最大公約数・最小公倍数も、素因数分解で一緒に処理できる。

4. 互除法の型

使う問題

「互除法で最大公約数を求めよ」。大きな 2 数。

考え方

a = bq + r のとき GCD(a, b) = GCD(b, r)。余りが 0 になるまで繰り返す。

手順

  1. 大きい数÷小さい数 の余りを求める
  2. わる数と余りで同じ操作を、余りが 0 になるまで繰り返す
  3. 最後のわる数が最大公約数

例題

問題 互除法で 84 と 36 の最大公約数を求めよ。

  1. 84 = 36 × 2 + 12
  2. 36 = 12 × 3 + 0
  3. 最大公約数 12

答え 12

間違えやすい点

  • 割り算の回数の数え方(余り 0 の回も 1 回)。

似た型との違い

素因数分解より、大きい数で速い。

5. 10進法 → n進法の型

使う問題

「10 進数 N を n 進法で表せ」。

考え方

N を n でわって余りを書き、商が 0 になるまで繰り返す。余りを下から上へ並べる。

手順

  1. n でわって、商と余りを求める
  2. 商が 0 になるまで、わり算を繰り返す
  3. 余りを下(最後)から順に並べる

例題

問題 10 進数の 25 を 2 進法で表せ。

  1. 25 ÷ 2 = 12 あまり 1
  2. 12 ÷ 2 = 6 あまり 0、6 ÷ 2 = 3 あまり 0、3 ÷ 2 = 1 あまり 1、1 ÷ 2 = 0 あまり 1
  3. 余りを下から並べて 11001

答え 11001₍₂₎

間違えやすい点

  • 余りを逆順に並べない。
  • 余りを上から並べて逆順に書く。

似た型との違い

逆向きは「n 進法 → 10 進数」。

6. n進法 → 10進法の型

使う問題

「n 進法の数を 10 進法で表せ」。

考え方

各位の数に、その位の重み(n の累乗)を掛けて足す。右端の位の重みが n⁰ = 1。

手順

  1. 各位の数に、位取り nᵏ をかける
  2. 一番右の位が n⁰、その左が n¹、n²…
  3. すべて足して 10 進法で答える

例題

問題 2 進法の 1011 を 10 進法で表せ。

  1. 1×2³ + 0×2² + 1×2¹ + 1×2⁰
  2. = 8 + 0 + 2 + 1 = 11

答え 11

間違えやすい点

  • 一番右を n¹ にしてしまう(n⁰=1)。
  • 位の重みを 2ⁿ ではなく n×2 にしてしまう。

似た型との違い

10 進数 → n 進法の逆の変換。

7. 1次不定方程式の型

使う問題

「ax + by = c を満たす整数 (x, y) を求めよ」。

考え方

まず 1 組の解を見つける(互除法)。一般解は x = x₀ + (b/g)t, y = y₀ − (a/g)t(g は GCD)。

手順

  1. 特殊解 (x₀, y₀) を 1 つ見つける(互除法 or 目で)
  2. ax+by=c から a(x−x₀)+b(y−y₀)=0 を作る
  3. a, b が互いに素なら x=x₀+bk, y=y₀−ak。条件で k を決める

例題

問題 3x + 5y = 1 の整数解を 1 組求めよ。

  1. x = 2、y = −1 を試すと 3×2 + 5×(−1) = 1
  2. 解の 1 組:(2, −1)

答え (x, y) = (2, −1)

間違えやすい点

  • 一般解の符号、条件(x が最小の正)での k の決め忘れ。
  • 係数の最大公約数で c が割り切れるか確かめない。

似た型との違い

互除法の型を使って見つけることもできる。

8. 周期の型 ★入試頻出

使う問題

「べき乗の一の位」「曜日」「周期的に繰り返す余り」。

考え方

余りを順に書き出して周期を見つけ、指数を周期でわった余りで決める。

手順

  1. aⁿ の余りを n=1, 2, 3… で計算して周期を見つける
  2. n を周期でわった余りに置き換える
  3. 指数が累乗のときは、指数を先に周期でわった余りにする

例題

問題 3²⁰ の一の位を求めよ。

  1. 3, 9, 7, 1, 3, … と 4 周期
  2. 20 ÷ 4 = 5 あまり 0 → 周期の最後 1

答え 1

間違えやすい点

  • 周期の始まりのずれ(n=0 の扱い)。
  • 余り 0 のとき周期の最初と取りちがえる。

似た型との違い

余りの型と組み合わせて使う。

9. 整数解は積の形にする型 ★入試頻出

使う問題

「xy − 2x − 3y = 0」のように、積と和が混ざった整数解の問題。

考え方

(x − a)(y − b) = c の形に変形し、c の約数の組で場合分けする。

手順

  1. x²−y²=(x−y)(x+y) のように積の形にする
  2. 積が N になる約数の組を書き出す
  3. 連立して整数解になるものだけ残す(偶奇に注意)

例題

問題 xy − x − y = 5 を満たす自然数 (x, y) を求めよ。

  1. (x − 1)(y − 1) = 6 と変形
  2. (x−1, y−1) = (1, 6), (2, 3), (3, 2), (6, 1)
  3. (x, y) = (2, 7), (3, 4), (4, 3), (7, 2)

答え (2,7)(3,4)(4,3)(7,2)

間違えやすい点

  • (x−y) と (x+y) の偶奇が同じという条件を落とす。

似た型との違い

「積の形」にする発想は、因数分解の型と共通。

10. 合同式の応用の型 ★入試頻出

使う問題

「n² を 3 でわった余り」「n が整数のとき…」。

考え方

整数を n = 3k, 3k+1, 3k+2 の 3 つに分け、余りで分類する。

手順

  1. mod m での逆元などを使い x≡… の形にする
  2. フェルマーの小定理 a^(p−1)≡1 (mod p) で指数を下げる
  3. 連立合同式は x=a+mk を 2 つ目に代入する

例題

問題 整数 n を 3 でわった余りが 1 のとき、n² を 3 でわった余りを求めよ。

  1. n = 3k + 1 とおく
  2. n² = 9k² + 6k + 1 = 3(3k² + 2k) + 1

答え 1

間違えやすい点

  • 逆元の計算ミス、指数の下げ方の誤り。

似た型との違い

「余りと文字式の型」と似るが、こちらは余りで場合分けする応用。

11. 平方数にする型

使う問題

「√(12n) が自然数になる最小の n は?」。

考え方

素因数分解して、すべての指数を偶数にするために足りない素数を掛ける。

手順

  1. 中の数を素因数分解する
  2. 平方数 ⇔ すべての素数の指数が偶数
  3. 指数が奇数の素数の積を掛ければ最小の n になる

例題

問題 √(18n) が自然数になる最小の自然数 n を求めよ。

  1. 18 = 2 × 3²
  2. 指数が奇数の素数は 2
  3. n = 2(√36 = 6)

答え n = 2

間違えやすい点

  • 指数が奇数の素数ではなく、全部の素因数を掛けてしまう。
  • 指数が奇数でない素数まで掛けてしまう。

似た型との違い

「約数の個数の型」と同じく素因数分解が出発点。

12. 倍数判定法の型

使う問題

「□ にあてはまる数字を求めよ。この整数が 3(または 9, 4, 11)の倍数」。

考え方

各倍数判定法を式にする:3・9 は各位の和、4 は下 2 桁、11 は交互和。□ に 0〜9 を当てはめる。

手順

  1. 2・5:一の位、4:下 2 桁、3・9:各位の数の和、11:交互和 で判定する
  2. □ を含む式をつくり、0〜9 を当てはめる
  3. 複数の条件(6 の倍数など)は、それぞれの条件の共通部分をとる

例題

問題 7□5(3 桁)が 3 の倍数になる □ をすべて求めよ。

  1. 各位の和 7 + □ + 5 = 12 + □ が 3 の倍数
  2. □ = 0, 3, 6, 9

答え □ = 0, 3, 6, 9

間違えやすい点

  • 複数ある解の一部しか答えない、□ に 0 を入れる場合を見落とす。
  • 複数の解の一部しか答えない。

似た型との違い

複数の条件(6 の倍数など)なら、各条件を合わせて考える。

13. 互いに素な数の個数の型

使う問題

「N と互いに素な自然数の個数」。

考え方

N の素因数 p, q, … のどれでも割り切れない数を数える(包除原理)。

手順

  1. n を素因数分解して素因数 p, q, … を求める
  2. p, q, … のどれでも割り切れない数を数える(包除原理)
  3. 個数 = n × (1−1/p) × (1−1/q) × …

例題

問題 1 以上 12 以下で 12 と互いに素な自然数の個数を求めよ。

  1. 12 = 2² × 3。2 でも 3 でも割り切れない数
  2. 12 × (1 − 1/2) × (1 − 1/3) = 4
  3. 1, 5, 7, 11 の 4 個

答え 4 個

間違えやすい点

  • 2 つの素因数の公倍数を二重に引いてしまう。

似た型との違い

公約数を調べる型。互除法より個数を数える応用。

14. 余りと文字式の型

使う問題

「a を m でわると余り r。a + b や a² を m でわった余りは?」。

考え方

a = mk + r と置いて代入し、m の倍数部分と余りの部分に分ける。

手順

  1. 整数を a = m·k + r のように「商と余り」の形でおく
  2. 式に代入して、m の倍数の部分とそれ以外に分ける
  3. 余りの部分だけを計算し、必要なら m でさらにわる

例題

問題 整数 a を 5 でわった余りが 3 のとき、a² を 5 でわった余りは。

  1. a = 5k + 3、a² = 25k² + 30k + 9
  2. 9 = 5 + 4 なので余りは 4

答え 4

間違えやすい点

  • 余りの計算結果が m 以上のとき、そのまま答えにしてしまう。
  • 余りの計算結果が m 以上のまま答える。

似た型との違い

「余りの計算の型」を文字式で扱う応用。

15. 循環小数の型 ★入試頻出

使う問題

「循環小数を分数に」「分数を小数にして第 n 位は?」。

考え方

循環の長さ分だけ 10 倍して引き、小数部分を消す。第 n 位は n を周期でわった余りで決める。

手順

  1. 循環小数を分数に:循環の長さ分だけ 10 倍して引き算し、小数部分を消す
  2. 分数を小数に:割り算でくり返し部分を見つける
  3. 第 n 位は、n を循環の長さでわった余りで決める(余り 0 は最後)

例題

問題 0.4545…(45 がくり返す)を分数で表せ。

  1. x = 0.4545… とおき、100x − x = 45
  2. 99x = 45 より x = 5/11

答え 5/11

間違えやすい点

  • 余りが 0 のとき、最後ではなく 1 番目の数字としてしまう。
  • 10 倍する数を 100 ではなく 10 にしてしまう。

似た型との違い

「余りと周期」の考え方を使う。

16. 連続する整数の型 ★入試頻出

使う問題

「連続する 3 つの整数」「連続する自然数の積が…」。

考え方

連続する整数を n, n+1, n+2 などと文字で表し、条件を方程式にする。

手順

  1. 連続する整数を n, n+1, n+2 などと文字で表す
  2. 条件を式にして方程式をつくる
  3. 自然数・整数などの条件で解を絞る

例題

問題 連続する 2 つの自然数の積が 56 のとき、小さい方を求めよ。

  1. n(n + 1) = 56 → n² + n − 56 = 0
  2. (n − 7)(n + 8) = 0、n は自然数なので n = 7

答え 7

間違えやすい点

  • 自然数の条件を確認せず、負の解も答えてしまう。
  • 自然数の条件を確認せず、負の解も答える。

似た型との違い

素因数分解から当たりをつけて確認してもよい。

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