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数学A「確率」解き方の型 15選

最終更新:2026-10-15 / 執筆:すまげんちゃんねる

確率は、場合の数の考え方に「同様に確からしい」という視点を足した単元です。反復試行・余事象・条件付き確率がよく出ます。

「少なくとも」「k回以上」といった言葉が出たら余事象を疑うのが定番です。全体を何通りと数えるかを最初に決めておくと、分母と分子のずれを防げます。

このページでは、確率でよく使う解き方を 15 個の「型」に分け、それぞれ「使う問題・考え方・手順・例題・間違えやすい点・似た型との違い」の順に解説します。例題と解説はすべて当サイトのオリジナルです。

1. さいころの目の確率の型

使う問題

「大小 2 個のサイコロ」「目の和が…になる確率」。

考え方

確率 = 条件に合う場合の数 ÷ 全体の場合の数。2 個なら全体は 36 通り。

手順

  1. 全事象の数を求める(さいころ 2 個なら 6×6=36 通り)
  2. 条件に合う場合を表または書き出しで数える
  3. 確率=条件に合う場合÷全体(約分する)

例題

問題 大小 2 個のサイコロを投げるとき、目の和が 8 になる確率を求めよ。

  1. 全体 36 通り
  2. 和が 8:(2,6) (3,5) (4,4) (5,3) (6,2) の 5 通り
  3. 5/36

答え 5/36

間違えやすい点

  • (1,2) と (2,1) を同じと数える(さいころは区別する)。

似た型との違い

「3 個のサイコロの確率の型」は全体が 216 通りになる。

2. 硬貨の確率の型

使う問題

「硬貨を何枚か投げる」「表が k 枚出る確率」。

考え方

硬貨を区別して、すべての表裏の組(2ⁿ 通り)から条件に合うものを数える。

手順

  1. n 枚の硬貨の表裏は全部で 2ⁿ 通り
  2. 表がちょうど k 枚になるのは nCk 通り
  3. 確率=nCk/2ⁿ

例題

問題 硬貨 3 枚を投げるとき、ちょうど 2 枚が表になる確率を求めよ。

  1. 全体 2³ = 8 通り
  2. 2 枚が表:3C2 = 3 通り
  3. 3/8

答え 3/8

間違えやすい点

  • 2ⁿ を n² などと計算する、nCk を忘れる。

似た型との違い

反復試行の型は、同じ試行を何回も繰り返す(公式 nCk p^k q^(n−k))。

3. 玉の同時取り出しの型 ★入試頻出

使う問題

「袋から同時に○個取り出す」。色の異なる玉が入っている。

考え方

玉を全部区別して、同時に取り出す組合せ nCr の数を分母にする。色ごとの個数の組合せを分子にする。

手順

  1. 全体は組合せ:nCr 通り
  2. 赤 k 個・白 (r−k) 個=(赤の数 C k)×(白の数 C (r−k))
  3. 確率=条件に合う場合÷全体

例題

問題 赤玉 3 個と白玉 2 個の袋から同時に 2 個取り出すとき、2 個とも赤である確率を求めよ。

  1. 全体 5C2 = 10 通り
  2. 赤 2 個:3C2 = 3 通り
  3. 3/10

答え 3/10

間違えやすい点

  • 順列と組合せを混ぜる。

似た型との違い

順に取り出す場合は確率の積、同時なら組合せ。同時に取る方が楽。

4. 条件付き確率の型

使う問題

「A が起こったという条件のもとで B が起こる確率」。「~のうち」「~とわかっているとき」。

考え方

条件付き確率 P_A(B) = P(A∩B) ÷ P(A)。標本空間を A に絞って考えるのが本質。

手順

  1. 条件 B が起こったものだけを「全体」と考える
  2. P_B(A)=n(A∩B)/n(B)(または P(A∩B)/P(B))
  3. 分母が B の場合の数であることを確認する

例題

問題 ある学校で、男子の 40% が部活に入っていて、男子は全体の 50% である。全員から 1 人選んで男子だったとき、その人が部活に入っている確率は。

  1. 「男子」という条件のもとなので、男子だけで考える
  2. 部活に入っている確率は 40%

答え 2/5

間違えやすい点

  • 分母を全体の数にしてしまう。

似た型との違い

「原因の確率の型」は、結果から原因を逆にたどる応用。

5. 反復試行の型

使う問題

「同じ試行を n 回くり返して、ちょうど k 回起こる確率」。

考え方

起こる k 回の選び方 nCk に、確率 p^k と (1−p)^(n−k) を掛ける。

手順

  1. 1 回の確率 p を求める
  2. n 回中ちょうど k 回:nCk·pᵏ·(1−p)ⁿ⁻ᵏ
  3. 「少なくとも」は 1−(1 回も起こらない確率)

例題

問題 1 回に当たる確率が 1/3 のくじを 3 回引く。ちょうど 1 回当たる確率は。

  1. 3C1 × (1/3) × (2/3)²
  2. = 3 × 1/3 × 4/9 = 4/9

答え 4/9

間違えやすい点

  • nCk(順番の数)をかけ忘れる。
  • nCk を掛け忘れる。

似た型との違い

「3 回に分けて掛け算」だけでなく、当たる回の選び方 nCk を忘れない。

6. 「k 回以上」の確率の型 ★入試頻出

使う問題

「少なくとも k 回」「k 回以上」の確率。

考え方

直接数えると場合が多いときは、余事象(k 回未満)を 1 から引く。

手順

  1. k 回以上=k 回、k+1 回、…、n 回の確率の和
  2. 各回は nCk·pᵏ·(1−p)ⁿ⁻ᵏ
  3. 項が多いときは 1−(k 回未満の確率)

例題

問題 1 回の成功確率 1/2 の試行を 4 回行う。少なくとも 1 回成功する確率は。

  1. 余事象は「1 回も成功しない」
  2. 1 − (1/2)⁴ = 15/16

答え 15/16

間違えやすい点

  • 場合分けの漏れ、余事象に切り替えない。

似た型との違い

「ちょうど k 回」とは違い、不等号を含む条件。

7. 期待値の型

使う問題

「期待値(平均的に得られる値)」。賞金やくじ、ゲームの得点。

考え方

期待値 = (各値 × その確率)の合計。

手順

  1. 取りうる値とその確率を一覧にする
  2. 期待値=Σ(値×確率)
  3. 確率の合計が 1 になることを確認する

例題

問題 賞金 100 円(確率 1/5)、10 円(確率 4/5)のくじの期待値は。

  1. 100 × 1/5 + 10 × 4/5
  2. = 20 + 8 = 28

答え 28 円

間違えやすい点

  • 確率でなく本数・個数をかけたまま足す。

似た型との違い

確率の合計は 1 になる。期待値は「平均」の確率版。

8. 最大・最小・打ち切りの期待値の型 ★入試頻出

使う問題

「最大値の期待値」「打ち切りのあるゲームの期待値」。

考え方

まず各値を取る確率を全部出し、その合計が 1 になるか確かめてから、値 × 確率を足す。

手順

  1. 取りうる値ごとに確率を求める(最大値=k は「k 以下」−「k−1 以下」)
  2. 期待値=Σ k·P(X=k)
  3. 得点が倍されるときは最後に倍をかける

例題

問題 2 個のサイコロの大きい方の目の期待値を求めよ。

  1. 最大が k となる確率は (2k − 1)/36
  2. 1×1/36 + 2×3/36 + … + 6×11/36 = 161/36

答え 161/36

間違えやすい点

  • 最大値=k の確率を k 以下の確率のままにする。

似た型との違い

期待値の型より、確率を自分で作る手間が大きい。

9. 原因の確率の型 ★入試頻出

使う問題

「結果が分かっているとき、その原因が A である確率」。

考え方

全体の確率 P(結果) を原因ごとに分けて足し、そのうち A によるものの割合を求める。

手順

  1. 各原因の確率と、結果が起こる確率(原因ごと)を書く
  2. 結果の確率=Σ(原因の確率×その原因での結果の確率)
  3. 求める確率=(原因 X かつ結果)÷(結果の確率)

例題

問題 袋 A は当たり 1/2、袋 B は当たり 1/4。どちらかを等しい確率で選んで引くと当たった。袋 A だった確率は。

  1. A で当たる:1/2 × 1/2 = 1/4、B で当たる:1/2 × 1/4 = 1/8
  2. 全体 3/8、A によるもの 1/4
  3. (1/4)/(3/8) = 2/3

答え 2/3

間違えやすい点

  • 分母を原因の確率 P(X) にしてしまう。

似た型との違い

同じ単元の他の型とは、問題文の入口で見分けます。この型は「「結果が分かっているとき、その原因が A である確率」。」が目印です。目印に当てはまらないときは、上の目次から他の型の「使う問題」を見比べてください。

10. 優勝決定戦の型 ★入試頻出

使う問題

「先に○勝した方が優勝」「最後に残った人が勝ち」というゲーム。

考え方

勝ち方の「最後の 1 回」を決めて、それまでの途中の勝敗の並べ方を数える。

手順

  1. あと何勝で優勝かを数える
  2. 勝ち負けの並びを場合分けする(最後は優勝を決める勝ち)
  3. 各場合の確率の和をとる

例題

問題 A, B が 1 回ごとに 1/2 の確率で勝つ。先に 2 勝した方が優勝するとき、A が優勝する確率は。

  1. 2−0 で勝つ:1/4
  2. 2−1 で勝つ:A が最後に勝つ並びは 2 通り、各 1/8 → 2/8
  3. 1/4 + 1/4 = 1/2

答え 1/2

間違えやすい点

  • 最後の 1 試合が勝ちで終わる条件を無視する。

似た型との違い

同じ単元の他の型とは、問題文の入口で見分けます。この型は「「先に○勝した方が優勝」「最後に残った人が勝ち」というゲーム。」が目印です。目印に当てはまらないときは、上の目次から他の型の「使う問題」を見比べてください。

11. 確率の加法定理の型

使う問題

「A または B が起こる確率」「A も B も起こらない確率」。

考え方

重なりがあるときは P(A∪B) = P(A) + P(B) − P(A∩B)。同時に起こらない(排反)なら単に足す。

手順

  1. 事象を A, B と置く。同時に起こらない(排反)なら P(A)+P(B)
  2. 重なりがあるとき P(A∪B) = P(A)+P(B)−P(A∩B)
  3. どちらも起こらない確率は 1 − P(A∪B)

例題

問題 1〜20 の番号のカードから 1 枚引く。2 の倍数または 3 の倍数である確率は。

  1. 2 の倍数 10 枚、3 の倍数 6 枚、6 の倍数 3 枚
  2. (10 + 6 − 3)/20 = 13/20

答え 13/20

間違えやすい点

  • 重なり P(A∩B) を引き忘れる、P(A∩B̄) を P(A)−P(B) としてしまう。
  • 重なり(6 の倍数)を引き忘れる。

似た型との違い

排反なときは単純な足し算だが、重なりがあれば引く。

12. 独立試行の確率の型

使う問題

「A と B は互いに無関係」「それぞれ独立に」。複数の人が別々に当てる・当たらない。

考え方

独立な試行は確率を掛け合わせる。「少なくとも 1 人」は余事象(全員はずれ)。

手順

  1. 独立な試行は、確率を掛け算で組み合わせる
  2. 「少なくとも 1 つ」は余事象(全部ダメ)を 1 から引く
  3. 「ちょうど」は、当たる人を決めて、他ははずれる確率を掛け、場合ごとに足す

例題

問題 A が当たる確率 1/2、B が当たる確率 1/3 のとき、少なくとも 1 人が当たる確率は。

  1. 全員はずれる確率:1/2 × 2/3 = 1/3
  2. 1 − 1/3 = 2/3

答え 2/3

間違えやすい点

  • 「ちょうど 1 人」で、他の人がはずれる確率を掛け忘れる。

似た型との違い

「反復試行」は同じ試行、独立試行は別々の試行。

13. 並び方の確率の型

使う問題

「A と B が隣り合う確率」「円形に座るとき A と B が向かい合う確率」。

考え方

全体の並べ方の数と、条件に合う並べ方の数の比。隣り合うなら「まとめて 1 つ」、円形なら 1 人を固定。

手順

  1. 全体の並べ方の数を決める(直線は n!、円は (n−1)!)
  2. 隣り合うならまとめて 1 つ、位置指定なら先に置いて残りを並べる
  3. 条件に合う並べ方 ÷ 全体 で確率を出す

例題

問題 5 人が 1 列に並ぶとき、A と B が隣り合う確率は。

  1. 全体 5! = 120
  2. 隣り合う並べ方 4!×2 = 48
  3. 48/120 = 2/5

答え 2/5

間違えやすい点

  • まとまりの中の並び方(×2)を忘れる、円卓を n! で数える。
  • まとまりの中の並び方(×2)を忘れる。

似た型との違い

「隣り合う並べ方の型」で出した場合の数を分子に使う。

14. 3つのサイコロの確率の型

使う問題

「3 個のサイコロ」「目の最大値が k」「3 つとも異なる目」。

考え方

全体は 6³ = 216 通り。「最大が k」は「k 以下」−「k−1 以下」の差で数える。

手順

  1. 全体は 6<sup>3</sup> = 216 通り(大・中・小を区別する)
  2. 条件に合う場合を、言いかえ(余事象・最大の差)で数える
  3. 場合の数 ÷ 216 で確率を出す

例題

問題 3 個のサイコロの目の積が奇数になる確率は。

  1. 3 つとも奇数のとき積が奇数
  2. 3³ = 27 通り、全体 216
  3. 27/216 = 1/8

答え 1/8

間違えやすい点

  • 「最大が k」を、k がちょうど 1 個出る場合だけで数える。

似た型との違い

2 個のサイコロの型より、場合の数の言いかえが必要になる。

15. 最大・最小の確率の型 ★入試頻出

使う問題

「取り出したカードの番号の最大値が k」。

考え方

「最大が k」は「k を 1 枚入れ、残りは k 未満」。全体は nCr。

手順

  1. 全体の取り出し方:nCr
  2. 「最大が k」は k を 1 枚取り、残りを k 未満から選ぶ
  3. 場合の数 ÷ 全体で確率を出す

例題

問題 1〜6 のカードから同時に 2 枚取り出すとき、番号の最大が 4 である確率は。

  1. 全体 6C2 = 15
  2. 4 を取り、もう 1 枚は 1〜3:3 通り
  3. 3/15 = 1/5

答え 1/5

間違えやすい点

  • 残りを k 以下から選んで、k を重ねて数える。

似た型との違い

同じ単元の他の型とは、問題文の入口で見分けます。この型は「「取り出したカードの番号の最大値が k」。」が目印です。目印に当てはまらないときは、上の目次から他の型の「使う問題」を見比べてください。

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